【世界の動き】 気候変動枠組条約締約国会議(COP17)

2011/12/4

11月28日から12月9日まで、南アフリカのダーバンにて、第17回気候変動枠組条約締約国会議が開催されています。気候変動枠組条約締約国会議(Conference of Parties=CoP)は、1992 年に採択された「国連気候変動枠組条約」(United Nations Framework Convention on Climate Change)に基づき、1995 年から毎年開催されている年次会議で、世界中の国々の代表が集まり,地球温暖化対策についての話し合いが行われます。(外務省リンクはこちらから)

気候変動とジェンダーの関連性は、気候変動が与える環境や人々への影響を考えると非常にわかりやすく見えてきます。日本と同様、開発途上国では、温暖化によって自然災害や収穫の激減など日々の生活に大きな影響を受けています。そのような場合、農業・漁業の担い手であった男性たちが働き口を求めて外国や都市部に移住するケースが増加していますが、残された女性たちはこれまでのケア労働だけでなく、男性たちがおこなっていた経済活動も担うこととなり、労働負担が激増します。旱魃により水汲みにかかる時間が長くなった女性たちも大勢いますし、自然災害の犠牲者も女性のほうが多いというデータが出ています。これまでのGAP 関連記事はこちら(「農漁村女性のための国際デー」「国際防災の日」「世界人道の日」)

また、そのような気候変動による影響に対し、各国では様々な適応 (adaptation)緩和 (mitigation)策が講じられていますが、それぞれの政策・施策・事業が与える影響もジェンダー視点が必須です。例えば、森林を活用しながら生活をしてきたコミュニティでは、国の定めた森林保全事業によりコミュニティの立ち入りが禁止され、男性たちが収入源を絶たれたケースや、女性たちが古くから管理・保存していた森林地区に大規模な気候変動事業が介入したことで、海外資金を目当てに男性たちが主導権を握り、女性たちの役割を無視した開発を行ったなど、様々なケースが報告されています。

世界銀行では、COP17 にあわせ、「ジェンダーと気候変動について3つの知っておくべきこと」と題して調査書を出版し、以下の3点について重要であると発表しました。

  1. 女性たちは、権利の確保や経済的・社会的立場が男性に比べて不利な状況下では、気候変動や自然災害の影響を最も受けやすい脆弱な立場にある
  2. 女性のエンパワーメント」は、気候変動に対応し、様々な影響から回復するための重要な要素である
  3. 低排出なシナリオを描いた今後の開発支援の取り組みは、ジェンダー視点を導入することでより効果的で平等なものになる
同報告書(英語)はこちら