【世界と日本】 女性に対する暴力撤廃の国際デー

2011/12/1

ジェンダーの不平等、女性への絶え間ない差別が生む女性・女児に対する暴力。それは、パートナーによる暴力(家庭内暴力)、性的暴行、職場でのハラスメント、Horner Killing (名誉のための殺人) など様々な形で女性・女児に向けられ、また途上国・先進国に関わらず世界各地に広がっています。こうした暴力は女性・女児の精神的・身体的健康へ影響をもたらすだけでなく、被害者や家族の社会生活を困難にし、コミュニティ全体の発展を妨げ平和で平等な社会発展開発の障害となります。毎年11月25日に迎える「女性に対する暴力撤廃の国際デー」は、こうした暴力が個人と社会の発展に及ぼす影響を世界に警告すると共に、さらなる法の整備被害者保護の環境整備を促します。

現在、世界では10人に6人の割合で女性が身体的・性的暴力を経験しています。1億4千万もの女児・女性が女性器切除を経験し、6000人以上の女児が幼児婚、60万人以上の女性・女児が人身取引の犠牲となりその大半が性的搾取を目的としています。また、紛争下における女性・女児への性的暴力は、これまで紛争戦略の効果的な手段として繰り返し用いられてきました。

一方、世界125カ国で家庭内暴力に対する法が制定されています。日本は2001年(平成13年)に「配偶者暴力防止法」を制定して以来、配偶者暴力相談支援センターの設置や、各関係機関の連携強化、女性警察官の拡大、啓発活動など、被害者支援の環境整備と法制度の双方から取り組みを拡大してきました。(参考:女性共同参画局) しかしながら、家庭内暴力を非犯罪とする国に生活する女性は6億300万人に上ります。家庭内暴力の被害は国の経済にとってもまた大きな負担となり、例えば被害者への医療サービスと生産性損失を合わせ米国ではその負担が年間56億ドルを超えると言われています。(参考:UNiTE Campaign Fact Sheet


UN Women のミシェル・バレル局長は、「男女平等が世界139カ国と領土の憲法で保障されているにも関わらず女性・女児に暴力からの保護や正義がないのは、彼女らのニーズに応え基本的権利を守る政治的意思と投資の不足が原因である」と言います。(UN Women プレスリリースより) また、こうした暴力を終わらせるためには防止 (Prevention), 保護 (Protection), サービスの提供 (Provision of Services) がカギとなるとし、16のステップからなる政策アクションを提唱しています。

国連では、今年15年目を迎えこれまでに86カ国で96ものプロジェクトを支援してきた国連女性に対する暴力撤廃信託基金 (UN Trust Fund for End Violence against Women) や、近年では潘基文国連事務総長が実施するUNiTEキャンペーンなど様々な取り組みが展開されています。