【世界の動き】 国際識字デー

2011/09/08

「読み書きができる」。日本では当たり前のことですが、その能力は、尊厳をもって生きることにつながります。人間として発達し意思決定をする、教育や雇用の機会が増え、社会参加が可能になる、自己のエンパワーメントが達成でき、何よりも基本的人権が守られる。

毎年9月8日の国際識字デーでは、人間の尊厳、持続的な人間開発、そして社会・経済の進歩を含むあらゆる分野において「識字と教育」の持つ力を再確認し、その重要性を世界に唱えます。

現在、世界で読み書きのできない人口(15歳以上の非識字人口)は7億9千万人にのぼります。もっとも多い南アジアで4億1200万人、そしてサブ・サハラアフリカで1億7600万人と二つの地域に集中しているほか、非識字人口の3分の2が女性と女子といわれています。15歳から24歳のユース人口では、男女1億3100万人が非識字であり、女子が61%を占めます。世界6700万人以上の子供たちが学校に通えないことと世界の非識字率人口(特に女性・女子)の存在は持続的開発の最大課題の一つです。

識字と貧困には明らかな相関関係があり、男女ともに識字率の向上は個人と国の貧困削減に直結します。そして、女性・女子の識字率向上は貧困削減を促すことだけにとどまりません。読み書きができる女性は、そうでない女性に比べ子供、特に女子を就学させる傾向にあります。就学時に保健、栄養、健康など様々な知識を身につけるため、例えば初等教育を5年間受けた女子が将来母親となった時、その子供が5歳まで生き延びる可能性は40%も向上します。このように識字率の向上は、幼児死亡率の低下やHIV感染率の低下、児童婚の減少など社会的利益・開発効果をもたらし、さらには社会の経済活動を向上させるなど社会全体の底上げにつながることが明かになっています。


参照:プランジャパン(日本語) / ユネスコ(英語)
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