【世界の動き】UN Women が初の報告書を発表

2011/07/12

7月6日、UN Women が初の報告書となる Progress of the World’s Women: In Pursuit of Justice(「世界の女性の進歩:正義を求めて」)を発表しました。

同報告書では、男女間の平等が保障される女子差別撤廃条約(CEDAW)に世界186カ国が批准している一方で、世界が抱えるジェンダー不平等の現状を具体的な数値で示しています(例:127カ国で夫婦間の性的虐待が法的に犯罪とみなされていない、61カ国で中絶に対する女性の権利が厳しく制限されている、等)。法システムを前に女性に対する差別や不平等がグローバルレベルで蔓延している現状を明らかにし、女性の権利の侵害やミレニアム開発目標達成の妨げになっていると述べています。

他方、世界各国でジェンダー平等と女性の法的権利を推進するために市民・国レベルで様々な活動が実施されているとし、インドやパキスタン、バングラディッシュで法的効力のあるセクシャル・ハラスメントガイドラインが成立されたことや、ボツワナやコロンビアなどで広がるNGO主導による女性の法へのアクセスの改善などの好例を通し、女性の法システムへのアクセスの向上を目指す実施可能な10のアプローチを提言しています。

報告書による実施可能な10の提言(簡訳):

  • 女性を支援する法律を専門分野とする市民社会団体への支援
  • 法的プロセスを踏む中で女性が継続して法的サービスを受けられるようワン・ストップ・ショップや専門サービスを支援
  • ジェンダーに配慮した法改正の実施
  • 女性国会議員数を増加するためのクオータ制度の導入
  • 法的執行機関の最前線に女性を起用
  • 裁判官向けのジェンダー平等トレーニングの実施と法的決定のモニタリング
  • 紛争中、紛争後の裁判や真実委員会(Truth Commission)への女性のアクセスの向上
  • ジェンダーに配慮した(紛争後や暴力等に対する)補償プログラムの実施
  • 女性の法へのアクセスを向上させるための資金投資
  • ジェンダー平等をミレニアム開発目標の中心に

報告書要旨(両英語)はそれぞれこちらから。