ごあいさつ

    この度、ジェンダー・アクション・プラットフォーム(GAP)をスタートするにあたり、ご挨拶を申し上げます。

    私たちは、個人の生き方が性別によって決められるのではなく、個人の意志が尊重され、能力を高めることが可能な社会をつくる活動をしようと集まった四人組です。私自身は、長年にわたり大学で研究・教育に携わり、同時に学外での社会活動も続けてきましたが、これまでの知見・経験を生かして、若い世代の仲間と一緒に、日本の開発協力や平和構築への取り組みと日本国内の政策・施策・事業にジェンダー視点を主流化させることを目指す活動を始めました。

   その理由の一つは、世界の主要ドナー国である日本が国際社会のスタンダードに則って国際協力を遂行する責務があるのですが、未だジェンダー主流化については提言や評価、キャパシティー・ビルディングを必要とする余地があることです。もう一つは、この30年の間に政府は国際条約の批准や国内法の策定を進め、女性に対する差別的制度・規範・慣行などがある程度改善されましたが、様々な男女格差や性差別は依然として解消されていないからです。政府は国連に加盟して以来、国連女性(婦人)の地位委員会のメンバー国となって、世界のジェンダー平等・開発・平和のための対策づくりに参加し協力を続けていますが、最近では諸外国の状況改善がスピード・アップされているのに、日本ではその動きは低調です。

   この状況を打破するためには、日本政府も参加して決めてきた国際社会の合意、つまりジェンダー平等のグローバル・スタンダードについて、また、諸外国のジェンダー平等の実態について、より多くの市民が知ることが必要です。そのために、国内のジェンダー・リテラシーを広めることは、私たちの目的のもう一つの柱です。正確な情報を手に入れることで、市民として自分たちが置かれた状況を確認し、判断することが出来るからです。その判断に基づいて、政策や制度の在り方について、提案することができます。

    なぜ女性は仕事をしても一人前とされないのか、なぜ女性は性的暴力を受けるのか、なぜ方針を決めるのは男性で女性は決められたことをする立場とされるのか、なぜ女性は家事をするものと期待されるのか、女性がする家事はなぜ無償で当たり前なのか、なぜ家族を養えない男性は甲斐性ナシとされ、本人もそう思うのか、なぜ男性は配偶者の収入に関わらず家族の代表でありたいのか、などなどの疑問は、身の回りにごろごろしています。よく考えると「おかしい?」ということを見える形にするデータ、それを理解し易くする解説や論評などを世界のトピックスとともに発信し、調査・分析や政策アドボカシー、ジェンダー・トレーニングなどの活動も行います。(活動目的・内容は「こちら」をご覧ください)

   私の若い仲間、大崎麻子、斎藤万里子、山田佳代とともに、どうぞよろしくお願い申し上げます。


GAP 代表  目黒依子
2011/06/01